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【原神】ディオナの好感度ストーリーを完全翻訳!父親への憧れ-酒を嫌いになった理由とは

ディオナの好感度ストーリーを、日本語の文法ルールに則って読みやすく再翻訳しています。YouTubeにて朗読会もしています。

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Profile


 客がキャッツテールに入ると、いつも必ずカウンターの方に視線を向ける。


 その理由は、不機嫌そうな猫耳の少女がそこに立っているからである。

 少女は耳を小さく動かしながら、いつもシェイカーを振っている。


 彼女はモンドの酒造業界に現れた期待の新星。

 伝統勢力に立ち向かう者、バーテンダーのディオナである。


 彼女の目的は美味しい酒を調合することではない。

 むしろその逆だ。


 ディオナが酒を調合する姿は、周りから見れば「少し不思議」に見える。

 だが、本人はいたって真剣に「一生懸命この液体を破壊している」つもりなのだ。


 しかし、どのような酒であっても、ディオナの手にかかれば想像もつかないほどの美酒となる。

 これはある種の「祝福された体質」によるものだが、ディオナにとっては最大級の難題となっていた。


 ──そう。

《酒造業の殺し屋》を自称するディオナの目的は、モンドの酒造業を破壊することなのである。

EpisodeⅠ


 ディオナがキャッツテールのバーテンダーになったのは、モンドの酒造業を破壊するための計画のひとつだった。


 だが、この計画が彼女にとっての悪夢の始まりでもあった。

 いつも想定とは逆の結果を招いてしまうのだ。


 客がカウンター席に腰掛けると、「ディオナ特製カクテル」を待ちながらバーテンダーの嫌そうな視線を堪能する。

 そしてディオナは畳み掛けるように計画を実行するのだ。


『さぁ! このサソリとシーソルトのカクテルを飲みなさい! あなたの酒飲み人生に終わりを告げるのよ!』

 ディオナはこのように、いつも酒飲みたちの気分を台無しにしようと企んでいる。


 しかし──

『こんな美味い酒は初めてだ! もう一杯もらえるか?』


 ディオナは今日に至るまで、「百発百中うまい酒を調合できる体質」と戦い続けている。

 そして負けず嫌いの彼女は、まずい酒を作ることをまだ諦めてはいない。


 だが、結果はいつも同じだった。

 相変わらずキャッツテールには人が集まり、客は口々に猫耳少女を賞賛する。

 納得のいかないディオナは目の奥に涙をため、怒りで顔をしかめるのだった。


『身の程をわきまえなさいよ!』

EpisodeⅡ



 ディオナの父親。

 清泉町のドゥラフは最も優れた狩人だった。


 毅然とした出で立ちや、飛び抜けた狩りの技術。

 冷静な判断力を持つドゥラフは、すべての狩人から一目置かれる存在であり、手本でもあった。


 ディオナにとっても、記憶の中にいる父はいつも輝いており、憧れの存在だった。

 そのため、そんな父の印象が崩れ落ちた時、ディオナは悲しさの余り泣き崩れた。


『あの酔っ払った姿‥‥‥お腹いっぱいになって泥の中で転げまわるイノシシみたい!』

 ディオナは赤い目を擦りながらそう言う。


 そして全てを酒のせいにした。

 彼女にとって、父は間違いを犯さない完璧な存在だったのだ。


『ぜんぶ酒のせい! 酒は人を惑わせて頭をおかしくする悪いものなの!』

 これが酒を嫌いになった理由であり、キャッツテールの売上を伸ばすことになった要因でもある。


 キャッツテールのオーナーであるマーガレットは、このような一連の事態を全く予想していなかった。

 彼女がディオナを雇った理由は非常に単純なのだ。


『だってあの子、可愛すぎるもの』

EpisodeⅢ


 ほとんどの客は、ディオナの猫耳と尻尾をアクセサリーだと思っていた。


 そう。

 あの出来事が起こるまでは──


 あの日、酔っ払いの客が好奇心でディオナの尻尾を触り、柔らかくて暖かい感触に違和感を持った。

 その後はディオナが大暴れしたことによって、キャッツテールは大変な騒ぎとなったが、それがきっかけでもあった。


 この猫のような外見はカッツェレイン一族の血統であり、モンドでは珍しい種族だった。

 外見の他にもディオナと父のドゥラフは、狩りにおいて卓越した素質を持っている。


 これらは古い血統から受け継がれてきたものである。

 そのため、追跡や射撃、俊敏に飛び回るのはディオナの得意とすることだった。


『そうだ。彼女は暗闇でもよく目が効くんだ』

『悪いところはそうだな‥‥‥。怒ると人に噛み付くところだ。気を付けた方がいい』


 イーディス博士は「奇異血統の調査研究」の中でそう記した。 

EpisodeⅣ


 ディオナがモンドに現れたことで、確かにモンドの酒造業に大きな影響を与えた。

 アカツキワイナリーの市場が、突如現れたキャッツテールに打ち負かされたのだ。


 酒造組合会長のエルザーにとっても、それは耐え難いことだった。

 そのため、エルザーはキャッツテールの中心人物について調査を始めた。


 ディオナにとって最も打倒したい相手が、アカツキワイナリーであることも知らずに──


『この奇妙で大胆な調合方法が美味しさの秘訣なのだろうか?』

 ディオナは顔を上げ、カウンターに座った白髪の男性を睨んだ。


『うむ。まさに絶品。この味から君の酒に対する情熱と愛を感じるよ』

 ディオナはシェイカーを振る力を強め、その手が静かに震え始めた。

 鋭いエルザーはそれに気付き、直接交渉を仕掛けた。


『あなたのような優秀なバーテンダーが我々アカツキワイナリーに協力してくれるなら、モンドの酒造業はさらに繁盛するだろう!』

 その後、ディルックがエルザーの手に巻かれた包帯について尋ねても、珍しく口ごもりながらこう答えるのだった。


『猫にすこし噛まれてしまってね‥‥‥』 

EpisodeⅤ


 ディオナの故郷では、「泉の精霊」の伝説が伝わっている。


 かつて、井戸の側で絶望に打ちひしがれていた親子に、精霊は救いの手を伸べた。

 枯れ井戸の中から水を呼び起こし、泉へと変えたのである。

 病に侵され虫の息だった子供は、奇跡のような泉の力によって回復した。


 当時の人々は、この祝福の泉を一目見ようと次々に訪れ、やがて泉を囲むようにして集落ができた。

 これが清泉町の始まりである。


 現在では、ほとんどの人がこの話をただの伝説だと思っている。

 観光業界の陰謀だという者までいる程である。


 そんな中、幼いディオナだけが泉の精霊の存在を強く信じていた。

 父が眠りにつくと、いつも泉に映り込む月に向かって話しかけていたのだ。


 それは応えるに値する、純粋で美しい素直な心だった。

 泉の精霊はきっとそう思ったのだろう。


 そして、ディオナは不思議な友情を手に入れた。

 すべてを打ち明け、孤独を取り除いてくれる仲間。


 ディオナの7歳の誕生日の夜。

 泉に反射した月明かりが、ディオナの顔を照らした。

 この時、ディオナは泉の精霊の囁きを聞いた。


『狩人の娘を祝福し、成長の証と選別の印にこの贈り物を与えます。あなたの盃に永久の美酒が溢れ、千年の雪をも溶かす泉となるように』

 それ以降、泉の精霊がディオナの前に姿を現すことは二度となかった。


 その時の記憶は、幻想の影のような形でディオナの中に残った。

 今の彼女はまだ気付いていない。


 あの厄介な体質は、あの時の夢が原因であるということに。

クールシェーカー


 父はひどく酔うと、眠る前のお話もしてくれずに倒れて眠ってしまう。

 
 だからあの日、父が狩りに出かけたあと、ディオナはこっそりとシェイカーをベッドの一番奥に隠した。

 しかし、父は帰ってきても探すことすらせず、翌日に新しいものを持って帰ってきたのだ。


 ディオナがキャッツテールのバーテンダーになるべく、面接に挑んだ日のこと。

 マーガレットはディオナの持つ、彼女には似つかわしくないシェイカーに気が付いた。


 マーガレットはそれを受け取り、猫のしっぽが付いた可愛らしいシェイカーに改造した。

 そして、デビューのプレゼントとしてそれをディオナに返したのだ。


『これであなたに相応しくなったわ』

 マーガレットは満足げに頷いた。

神の目


 ディオナの酒に対する嫌悪は、酒への憎しみではなく父への切望から来ているものだった。


 彼女が望む父の姿は、今も昔も自分にとっての憧れの姿である。

 常に家族に寄り添い、決して酒で幸福を分かち合うようなことはしない。


 ある時、大雨が三日間振り続けていた。

 そして、狩りに出かけた父も三日間帰ってこなかった。


 劣悪な天候は、西風騎士団の救助隊の捜索を困難なものにした。

 この時、失うことへの恐怖がディオナの心に深く刻まれた。


 酒で分かち合うことも許せないのなら、自分から全てを奪い去ることなどもってのほかである。

 ディオナは家を飛び出し、暴風雨の中をただひたすら走った。


 そして未知の力が、彼女の前に立ちはだかる激流を氷へと変えた。

 ディオナ自身の天賦の追跡能力を頼りに、ついに崖の下で父を見つけた。


 その後、他の狩人に助けられて家に戻り、父の安否を確認したディオナは、泣きながら笑顔を浮かべた。


『よかったら‥‥‥お酒作ってあげよっか? お酒飲んだら少しは痛みも和らぐよね』

 恐らく、それはディオナが初めて真剣に酒を調合した瞬間だった。


『冷たくて、本当に美味いなぁ‥‥‥』

 この酒を娘が調合したという事実は、アルコールよりも遥かに大きな鎮痛効果を発揮しただろう。


 この一連の出来事は、ディオナに氷元素を操る力を獲得させたものの、彼女が酒と和解するまでには至らなかった。

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